Sciaccaライフ~初めてのカーニバル③~
皆さんこんにちは、Andyです!
ではでは、カーニバル最終回スタート~
カーニバル5日目の月曜日は、私たちは一旦休み。
一応平日なのでお仕事はしますが、やはりカーニバル中。がっつり仕事はしないです。
夜は夜でオーナーと彼女さんと3人でディナーを作り、ワインやビールを飲みながら家でパーティーをしていました(笑)
会場へ行く気力はなくても、カーニバル気分は冷めないオーナー達。
もうどこでもカーニバルです。
さぁ、そしてカーニバル最終日です。楽しかった6日間はあっという間。
一抹の寂しさとともに夕方ごろ町へ向かいました。
あ!前回、前々回と言いそびれていたことが、、ペッペナッパについてです!
シャッカのカーニバルになくてはならない存在。カーニバルの王様。
一体誰や???と思われる方が多いでしょう。この方です。
ででーん!!
ペッペナッパは、もともとは、ローマのとある劇場のマスクから派生して、16世紀にシチリアで誕生したカーニバルマスクだそうです。
50年代に、シャッカ出身の上院議員の方がこのマスクをシャッカのカーニバルのキャラクターに採用し、そこからカーニバルの王様として君臨するようになったそう。
市長さんからペッペナッパに鍵が受け渡され、シャッカのカーニバルは始まります。
これは、普段市長さんの管理下に置かれているシャッカの町が、カーニバル期間中はカーニバルの王様ペッペナッパの管理下に置かれることを意味しています。
そりゃあ町中がカオスになるわけです。子供もお年寄りも若い世代もたーくさんの人がほぼ夜通しで踊って遊んでるのですから。
ペッペナッパのフロートはいつも先頭を切って進みます。このフロートだけは特別仕様。フロート後方にソーセージを焼くスペースがあるんです。そこで焼いたソーセージやワインを町ゆく人々に配る。シャッカカーニバルの風物詩です。
私も最終日にワインをもらいました!
見えますでしょうか。フロートから立ち上がっている煙が。ソーセージを焼いている証拠です!そしてワイン!嬉しかったー!!
この日に、一日前に到着したばかりのアメリカからのWorkawayerとも出会いました。もう一つのプロジェクトである言語教室の先生です。後々ひょんなことから一緒に生活することになり、兄のような存在になっていきます。
さて、ペッペナッパの話に戻りましょう。
先ほど、カーニバル初日にはペッペナッパにシャッカの鍵を市長から渡されると言いましたが、なんとなく予想がついた方もいらっしゃるでしょう、最終日にはその逆が行われます。
パレードやステージ披露など全行程を終えた深夜1時半ごろ、市長へ鍵が返還され、そしてペッペナッパの体がフロートから取り外されて燃やされます。ペッペナッパの焚火です。この焚火がカーニバルの終わりを告げるのです。
オーナー談によると、終わりを告げるペッペナッパの焚火を見て涙を流す人もいるんだとか。ちなみに燃やされる間に流れる曲がありまして、「Ciao Peppe Nappa」と言います。シャッカの人たちほぼ全員歌えると思います。
この曲をみんなで歌いながらペッペナッパが燃え尽きるまで見守る、そんな時間です。
カーニバルを終えてオーナー達と帰宅した時、すごく寂しい気持ちになってしまいました。
6日間通して様々な体験をしたカーニバル。
フロートも、ダンスも、曲も、衣装も、全部シャッカの人たちが約3ヶ月で作り上げた作品です。仕事終わりのお父さん方が、フロートの制作場所に集まり夜な夜な作っているそうです。その期間は家族も集まり、お母さんたちがご飯を持ち寄って毎日のようにパーティーをしていると聞きました。
3ヶ月間、カーニバルのために楽しみながら一生懸命作った作品。当日思いっきり楽しまないでどうするの!とまで思ってしまいます。もちろん製作には技術者も携わっていますが、この町全体の協力があってのカーニバル。
オーナーが「シャッカの人々の集大成がこのカーニバルなんだ。」と言った意味が分かりました。まさに集大成です。
シチリアのシャッカと言う小さな町でWorkawayをすること自体が自分にとって非日常なのですが、その中で味わった「非日常」は、本当に「人生を変える」種になったのではないかなと思います。
ずんずん迫ってくるペッペナッパ、、、の図。
ではまた!!